母について

向日市  藤村 紀博

母は、去る7月8日(土)の朝、私が出勤した後、玄関先を掃除し、家に入ろうとした際、玄関の約5センチの段差にけつまずき、右膝を強く打ちました。

幸い向かいのご主人とその隣の奥さんが見ておられ、救急車を呼ぼうか?自治会長を呼ぼうか?と話をされていたようです。

母は、とりあえず座らせてほしいと言って玄関口に腰を下ろしたそうですが、膝を強く打っていたため、一人で動くことが難しく、向かいのご主人に抱えられるように家の中に入ったそうです。

私が帰宅するまで、向かいのご主人が母の様子を見に来て頂き、お弁当やアイスクリームなどを買って来て頂いておりました。

私が帰宅した際に、いつもと家の様子が違うのでどうしたのかと尋ねると、大変なことになった。と話始めました。

右膝に直径5センチほどの大きな傷が見えました。相当な衝撃を受けたと思います。歩くこともままならず、足を上げることも出来ず、お手洗いに行って帰ってくるのに、2時間を要し、着替えも一人で出来ない状態でした。尾籠なことで申し訳ございませんが、尿漏れをして、家に異臭がしておりました。

行きつけの病院に連絡して様子を話しましたところ、『話の様子では入院して頂くことになりますが、あいにくベッドが空いておりません。診察は致しますが、入院することになった場合は、他の病院へ行って頂くことになります』と言われました。夜中12時近くでした。母は、『明日には治まるから大丈夫です。10日の外来の際に診てもらいます。』と病院の方に伝えて、電話を切りました。その日は食事をする気にもならず、寝ることにしましたが、なかなか寝つけないまま、朝を迎えました。

翌日9日の日曜日、相変わらず、痛みは引かず、前日よりは少し動いてはおりましたが、移動にはかなり苦労する状態でした。出勤時間が過ぎても食事が出来ない母の様子が気がかりで、どうしたものかと思っておりましたら、『早く行きなさい』と言われ、妹二人に母の状態をメールで知らせてから、車で教会に向かいました。

すぐ下の妹は仕事で、一番下の妹は法事で、それぞれ出かけようとしていた時でした。すぐ下の妹は事情を言って、午前中で仕事を切り上げ、一番下の妹は、法事の合間に駆け付けてくれて、母の昼の食事と夕食を作ってくれました。

統主様より、『お母さんが気になるなら、きりをつけて帰っていいよ』と言って頂き、昼過ぎに帰らせて頂きました。すぐ下の妹が、帰宅した私の顔を見て、『病院行こう。入院した時よりひどいなあ』と言いました。

夕方、動けない母を妹と二人で抱えて私の車に乗せ、病院に向かいました。日曜日の救急で、専門医ではなかったのですが、レントゲン撮影、診察をして頂きました。入院生活、車いす生活を覚悟しておりましたが、『骨には全く異常はない。骨折もしていないし、ヒビも入っていない。明日、主治医にしっかり診察してもらって下さい』と言われて、処置をしてもらって帰宅することになりました。

妹は『仕事のこともあるし、大丈夫だと言われたものの、母が元気に歩けるのか?家事が出来るまでどうするのか?』と心配し、『出来れば入院させてもらいたかった』と言っておりました。しかし、ベッドも空いていないし、預かってくれるところもない状態です。また母は『自分の家に帰りたい。』と言っておりますので帰宅することにしました。母を車から妹と二人で抱えて家の中に入れました。

帰宅してから妹が炊事、洗濯、掃除をしてくれました。帰宅後、母がお手洗いに立ちました。2時間もかかっていたのに、丸椅子や手押し車をうまく使って、3~4メートルの距離を5分ほどで移動したのです。これには本人が一番驚いておりました。

教祖様、本当にありがとうございました。

湿布をさせて頂き、慣れない紙おむつをして休むことにしました。母は朝まで熟睡しておりました。表情もスッキリした様子でした。

翌10日(月)は外科の診察日でした。主治医は母が大変なことになっていたことを、診察するまで知らなかったようで、傷口の消毒、レントゲン撮影をして母の状態をしっかりチェックしておりました。『骨にはまったく異常ないし、今は消毒が大事ですので12日(水)に来て下さい。』と言われ、御式の前日でしたがお休みを頂きました。

12日(水)に行きまして、傷口の消毒、レントゲン撮影をしました。すると、主治医が『お皿の上の部分に、ヒゲのようなものがある。手術をする必要はないと思うが、骨に何かあるのではないか。万が一ということがあるので、ギプスをしてください。松葉づえで移動してください。明日、整形外科の先生が来られるので、診察してもらうように。松葉づえの使い方をリハビリ室で練習してからお帰り下さい』と思ってもいなかった状況になりました。

『確かにケガをしているし、膝の痛みはあるけど、母は歩けるようになってきているのに』 9年前の入院以来、担当されている主治医の診断に首を傾げるばかりでした。

リハビリ室で松葉づえの練習をすることになりましたが、思うように歩けず、母が『歩きにくい。怖い』と言い出しました。婦長さんに玄関の高さを伝えると、松葉づえで上がれるわけがないと入院を勧められました。母も覚悟を決めて入院しなければ仕方ないかと話をしていた時に、リハビリの係長が来られました。(この方は、入院した時からリーダーとしてリハビリ関係をまとめておられ、母のことをよく知って頂いている方です)その方が『つけてる方が逆に危ないから外したら』と、その一言で、ギプスも、松葉づえも、入院もすべてなしということになりました。

本日7月23日でちょうど半月になりますが、母の回復ぶりは本当に驚くばかりです。出来ることは自分で少しずつですが、やり出し、湿布も自分で出来るようになり、足、膝のことがなければ、普段の母と変わりのない状態にして頂いております。

膝の擦り傷は当初、直径5~6センチでしたが、今では直径3センチほどになりました。10日以降、シートの上から湿布をさせて頂いております。尾籠な話で申し訳ございませんが、傷口から大量の膿を出して頂いております。

教祖様、本当にありがとうございます。

この度の件で、統主様、会長様には数々の御指導と御配慮を賜りまして、誠にありがとうございます。また、御心配をおかけ致しましたこと、心よりお詫び申し上げます。

母は主治医から『無理しないように。今度転倒されたら、寝たきりになるかもしれませんよ』と言われておりました。が、この度、大きなケガにならず、お守り賜わりまして、本当にありがとうございました。

階段や段差の昇り降りには時間がかかり、外出はまだ、私の車で病院を往復するだけです。病院も車いすを使わないと移動には不安がありますが、これを機に、母が安心して過ごせるよう、生活を見直していきたいと思っております。

また母は、教会に参拝したい。御奉仕もさせて頂きたい。と努力しております。家族として、母の気持ちを大事にしていきたいと思っております。

母が一日も早く、教会に参拝できますようご祈念申し上げます。