真理の光ついに地平線上に出現 目覚めよ、しかして心眼を開け

       

 常に話しているように、西洋と東洋とは根本的に相反した素質を持っている。それが、昭和41年東京で開かれた「世界ガン会議」によって、両者の相反

した点が、私の教えと比較対照するとき明らかに実証された。ではどのように

実証されたのか。

 そもそも西洋の特徴は、有形の物質を微に入り細をうがって分析し、末端へ末端へと無限大に追求してゆく点にある。これに対し東洋の方は、無形の生命精神から究極の真理の頂点を求めて、現象の内奥本源へと迫ってゆく。

 故に西洋の文化は、より多くの人々の努力が積み上げられてできた文化であり、それは丁度「蟻の塔」のようなものである。

 そして東洋の文化は、目に見えず手に触れない生命の作用からはいって、真理の中心極点に向かってゆくから、それは心眼の鋭い叡智をもってする以外に方法がない。従って傑出した人物が出て、一人で一挙に仕上げてしまう。そこで昔から、釈迦の上に釈迦なく、キリストの上にキリストがなく、孔子、老子の上にも同様、継ぎ足しができないという。

 ところが西洋では、エジソンやアインシュタインが出て、色々なものを考え発明しても、後世の者がそれを土台に、さらに継ぎ足し積み上げてゆく。

 大勢で寄せ集めてつくったものは、大きくまことに立派にみえるが、肝心の生命が通っていない。

 これに対し、東洋の傑物によってつくられるものは、無形の最高理想であるから、生命と一貫して、そこに超科学的現象によって人類の難問題を解決する。

 それは総合調和のとれた最高指導原理であって、その一端としてガン治療面にも的確に現れている。

 世界65ヵ国から、数千人のガン研究の権威者が集まったが、何一つ正確な答えは出ずに閉会した。

 一方わが教団内では、開教以来、又それ以前から、ガンは勿論、現代医学で不治のあらゆる業病難病を治し、そして生前から死後に到るまで完全に救済されている。

 しかしあまりにも、従来からある今日の一般常識が、欧米の物質科学により教育されているために、その開きは、雪と墨、火と水ほどに違いがある。

 普通人はどれほど高遠な理論でも、過去に経験を経ていない場合には、なかなかそれを信じることができず、極端にそれを表してゆくときは、社会の抵抗によって阻害される。そのよい例がキリストやガリレオであった。

 そこに「予言者、故郷に入れられず」という言葉が生まれた原因がある。

 そのような弊害を起こさぬために、開教以来しばらくの間は真相を明らかにせず、ただ実績を積み上げることに没頭してきたが、そろそろ真実を示し、従来の物質科学常識の半面に、偉大な真理、生命の科学の存在する事を全人類に知らしめて、今日の対立摩擦、腐敗堕落した暗黒の世界から、この現象のうえに実証された、真理の光明輝く、共存共栄、真の理想世界建設へと進むべく努力、大躍進のときに至ったのである。

 躊躇せず、大いに全員奮起して、猛進すべき好機が到来した事は、人類にとってこれ以上の幸いはない。

 一時もゆるがせなにできない。即刻、何をおいても心眼を開いて、その方向に猛進すべき時である。